投資競馬の成功を阻む【認知のゆがみ】バイアス10パターン

ほとんどの人は、感情や心理が引き起こす認知のゆがみにより情報の価値を正しく認識できていません。

これは投資競馬の活動を行う上で最大の障壁になります。

ちょっとした負けで歩みを止めているようでは変化の速い競馬に対応することができない。

認知のゆがみ10パターンを知っておくことで意識してコントロールする準備を整えることができます。

1. 全か無か思考 all-or-nothing thinking

ものごとを白か黒かでしか考えられない、極端な “完璧主義” の思考パターン
このように考えれば他人にも自分にも満足することができなくなってしまう

『すべての予想で良い結果を出さねばならない。
1つでも失敗があれば、他が成功していたとしても、全て失敗したも同然なのだ』
『月いくら儲からないなら良い情報とは言えない』

たとえば、ある人が完璧に優れている、とか全面的にダメである、などということはまずありえないことです。
同様に完全無欠に魅力的な人というのもありませんし、逆にどうしようもなく醜い人 などいません。
いまあなたがいる部屋の床を見てください。完璧にキレイですか?あるいは部屋中すきまなく、ほこりが何センチも積もっていますか?おそらく一部はある程度キレイで、一部はそうでもないでしょう。
この世の中に『完全』ということは存在しがたいことなのです。もしあなたが経験したことすべてを完 全主義のカテゴリーに当てはめようとすれば、いつも憂鬱にならざるをえないでしょう。
なぜなら、その主義は現実と折り合わないからです。あなたの誇張され た過大な要求水準に合わせることなど出来ませんから、永久に自信のない状態を自分におくことになってしまいます。
このような認知障害を専門用語では 「二分法思考 dichotomous thinking 」と呼びます。
つまり、ものごとを白か黒かで考え、中間色がない考え方です

2. 一般化しすぎる overgeneralization

1度や2度起こっただけの失敗・悪い出来事を、常に当然のごとく起きるコトだと思いこむ思考パターン。
“いつも” とか “すべて” とか “絶対” というような意味のコトバを含む場合が多い

たとえば、『わたしは、収支をプラスにしようとガンバっても絶対に失敗する。
いつも上手に予想することができず、みんなより劣っているんだ』
というような思考が一般化のしすぎに当たる。

拒絶を恐れる心理も、この一般化のしすぎから生じます。
一般化のしすぎさえしなかったら、拒絶されたとしても、もちろん一時的にはがっかりはしても、それほど致命的に傷つくことはないはずです。
ある内気な男性が勇気を奮って、女の子をデートに誘いました。
彼女はたまたま都合が悪くて、それを断りました。
彼は「 デートに誘ってうまくいったためしがない。だれも僕となんかとデートしたくないんだ。もう障害孤独で、さびしい人生を送らなきゃならないんだ 」と考えました。
彼の歪んだ認知によると、一人の女性が一度だけ断ったということは、その人はこれからもずっと自分を拒否し続けるに違いないし、女性というのはすべて、おなじように自分を常に拒否する、だから自分はこれから先も地球上のどこでも女性に愛されることはないのだ、と言う結論になってしまうのです

3. 心のフィルター mental flitar

『今までの人生の中で、いい思い出なんて一つも無い』
生きていれば良いことも悪いこともある。しかし“心のフィルター” は良いことを全て遮断してしまい、悪いことばかりを思い出させしまう

このようにものごとの良い部分をまるで意識できなくなるのが “心のフィルター”
頭の中がネガティブなコトばかりで染まってしまい、真っ暗な気持ちになる。
目の前にキレイな景色が広がっていても、ほんの小さなゴミが落ちていたら、それしか目に入らなくなる…というような状態。

うつ状態の時には特別性のレンズがついたメガネをかけて、世の中のポジティブなこと、明るいことをみえなくしてしまうものなのです。
意識に上ってくることは何もかもネガティブなことばかりになります。
そして、このようなフィルターがかかっていることに気づきませんから、世の中真っ暗に感じられるのです。
専門用語でこれを「選択的抽出化 selective abstraction 」といいます。
これは無用の苦痛を引き起こす悪い習慣です。

たった1つの良くないことにこだわって、そればかりくよくよ考え、現実を見る目が暗くなってしまう。ちょうどたった1滴のインクがコップ全体の水を黒くしてしまうように

4. マイナス化思考 (プラスの否定) disqualifying the positive

心のフィルターは良い部分を遮断するが、”マイナス化思考” は遮断する代わりに良いことを良いと考えられなくしたり、良いことを悪いことに置き換えてしまう

たとえば、仕事で大きな成果を上げても『過去の失敗の償いに過ぎない』と落ち込んだり、道に落ちているゴミを片付けても『わたしは腐った偽善者だ』と自己卑下したりする

うつ病でもっと始末の悪い錯覚は、な んでもないことや良い出来事を悪い出来事にすり替えてしまうことです。単によいことを無視するだけではなく、正反対の悪いことに替えてしまうのです。わた しはコレを「いかさま錬金術」と呼んでいます。中世の錬金術師はただの鉄を金に変えることを夢見ていましたが、うつ病者はこれのちょうど反対をやろうとし ています。つまり黄金の喜びも、鉛の気分に変えてしまうのです。しかもそれを意識することなしに。

5. 結論への飛躍 jumping to conclusions

妥当な根拠もなしにネガティブな結論にスーパージャンプ!
“心の読みすぎ”と”先読みの誤り”がある

心の読みすぎ (読心術) mind reading

人の断片的な行動や発言で、その人がどう思っているかを決めつけてしまい、それが本当か確かめようとしないのが “心の読みすぎ(読心術)”
他人の考えはその人から正直に話してもらわなければキチンと分かるものでもなく、ましてや断片的な行動だけでは分かるはずもなく…心の読みすぎをしても、その思考に振り回されることになる

たとえば、あなたのご主人がちっとも 口を利いてくれません。その日職場で嫌なことがあったからです。でもあなたは「主人はきっと私のことを何か怒っているんだわ」と考えて、すっかり憂鬱に なってしまいました。そして挙句の果ては、このような考え方ゆえに相手に気まずい反応をしたり、逃げ出したりすることになります。つまり、一人相撲をとって関係を結局悪化させることになります

先読みの誤り the fortune teller error

だれにもわかるはずがない将来を決めつけてしまうのが “先読みの誤り”
『わたしは一生不幸だ』『わたしは永遠に孤独だ』というような
“生きている間ずっとこうだ” というパターンの思考が分かりやすいです

これは言ってみれば、不幸しか映らない水晶の玉の前に座った占い師のようなものです。あなたはそこに映っているものを見て、たとえそれが非現実的であったにしても、実際に起こってくるものと信じこんでしまいます。

6. 拡大解釈(破滅化)と過小評価 magnification and minimization

自分の失敗や悪いところを必要以上に大きく、自分の成功や良いところを極端に小さく考え、あるいは他人の場合はその逆に考える思考パターン

たとえば、自分が失敗をしたら『失敗ばかりのわたしは無能だ』と考えるのに、
他人が失敗をして落ち込んでいたら『そんな失敗たいしたことないさ』と励ます…
というような、自分には厳しく、他人には寛容というのも良い例

これもよく陥りやすい罠です。わたし はこれを「双眼鏡のトリック」とも呼んでいます。つまり対象物を拡大してみたり、縮小したりするという意味でです。「拡大解釈」のほうはミス、恐れや何か 不完全なことに必要以上に注目することによって起こります。「何てことだ!またミスをやってしまった。これでまた評判がガタ落ちだ」この場合、双眼鏡の片 方からのぞいて、失敗を巨大なものに拡大してみているのです。ちょっとした日常的な失敗を悪夢のように感じているわけですから、これを「破局化 catastrophizing」とも言います

7. 感情的決め付け emotional reasoning

感情を根拠にモノゴトを決め付けてしまう思考パターンです。
怒りで我を忘れているようなときに支離滅裂な考えをしたことは無いですか?
『あいつはなんてムカつくヤツだ。これだけ腹が立つのは、あいつが腐っていることの証明してる』

自分の感情をあたかも真実を証明する 根拠のように考えてしまうことです。たとえば、「わたしはダメ人間のように感じる。それが何よりもダメ人間の証拠だ」といった具合の考え方です。このよう な思考法は間違っています。なぜなら感情というのは、そもそも単に考えの反映にすぎないからです。したがって、もし考え方のほうが歪んでいれば、感情には 妥当性がなくなります

8. すべき思考 should statements

『上司なんだからもっと大人らしい行動をするべきだ』
『地球温暖化を促進してしまうから物を燃やすべきではない』
『人は人と関わらなければ生きていけない。だから、人に感謝すべき』
というような自分で考えた基準が当然であるとする思考パターン。
「~すべき」「~でなくてはならない」というようなフレーズが特徴。
「常識的に考えて」「まともな人間なら皆~だ」
というようなフレーズもすべき思考の変形かと思います。

「すべき思考」は日常に無用の感情的 混乱をもたらします。もし実際の行動が「すべき」「すべきでない」の基準に合わないと、自己嫌悪、恥や罪の意識を感じることになります。世の中の人の行動 も、大抵この基準に合いませんから、にがにがしく感じることが多く、独善的になりがちです。この結果、現実に裏切られたように感じたり、人の行動にがっか りさせられることが多くなります。

9. レッテル貼り labeling and mislabeling

レッテル貼りは分かりやすくなじみ深い(?)認知の歪みですね。
自分や他人に柔軟性のないイメージを創り上げて、そのイメージを固定してしまう思考パターン。

間違った認知に基づいて完全にネガティブな自己イメージを創作してしまうことです。極端な形の一般化のしすぎともいえます。この背景にあるのは「人の価値はその人の犯す間違いによって決まる」という考え方です。レッテル貼りは間違いをしでかしたときに「まったく私ってヤツは……」という表現で始まる言葉を吐くのが特徴です

10. 個人化 personalization

モノゴトの責任(原因)の所在が、責任のない自分にあると考えたり、
必要以上に自分に責任があると考える思考パターン。
『プロジェクトの失敗はみんなには責任がない、わたしが全部悪いんだ』

これの逆パターンが責任転嫁
『プロジェクトの失敗は私に責任はない、あいつが全部悪いんだ』

個人化が引き起こす罪の意識は、あな たの両肩にずっしりと重い責任をかぶせることになり、当然それゆえに苦しむことになります。個人化においては、他人に対する「影響」と「操作」がゴッチャ にされています。教師、親、医師、セールスマン、重役としての、何であれあなたの役割はたしかに他の人に「影響」を与えていることは確かですが、決してあ なたが他の人を「操作」しているのではありません。ある人の行為の結果は、結局あなたではなく、その人の責任なのです

※引用部分は “いやな気分よさようなら
自分で学ぶ「抑うつ」克服法” 24~35ページ
より引用

認知の歪みのパターンの意義

認知の歪みのパターンは、だれにでも心当たりのあるような思考パターンなので…
『ああ、わたしすごい当てはまってる orz 』と落ち込む方もいるらしいですが
もちろん、人を落ち込ませるためのものではないです。

「怒ったり落ち込んだりするべきではない」と人間感情を否定するものでもないです。

一番はじめにも書いたように、思考の偏りを知るための道具です。
自分のこころの問題を解決するときに、自分の認知のどこが悪いのかを知るのはとても大切ですが、 認知の歪みのパターンを知ることで、そういった部分に気づくことがカンタンになるということです。

微妙な違いの例示

それぞれのパターンには別のパターンと似たような部分があり、
微妙にわかりにくいので、混乱しやすいです。

テストを例にその微妙な違いを表して見ました。次のような場面です…
「Aさんは高校生。先日の中間テストがあり、そのうちの一つが返された。
その結果を見てAさんは思いました…」

1. 全か無か思考

『99点だったけど100点でなければ0点と同じだよ』

2. 一般化のしすぎ

『30点…他の教科もぜんぶヒドイ点数に違いない』

3. 心のフィルター

『60点か…40点も減点されるなんて、頭が悪いなぁ』
※40点の減点のコトだけを悔やみ、60点正解した事実は思い浮かびすらしない

4. マイナス化思考

『100点だったけど、たまたま運がよかっただけで、基本的にわたしはバカだよ』 ※満点なのに、自分は頭が悪いという評価にすり替えた

5. 結論の飛躍

心のよみすぎ (読心術)
『30点で友人に笑われた。バカなヤツだと思われたんだろうなぁ…』
友人がどのように考えて笑ったのか聞きもせず、
たいした根拠も無いのに、バカにされたと自分の中だけで決めた

先読みの誤り
『勉強がんばったのに50点しか取れなかった…
これじゃあいい大学には入れないだろうなぁ』

6. 拡大解釈と過小評価

『30点…とんでもなくヒドイ点数を取ってしまった…』
『100点を取った。100点取れる人なんてこの世に山ほどいるのだからたいしたこと無い』

7. 感情的決め付け

『30点しかとれないなんて腹が立つ。
こんなムカつくテスト、何点だろうがどうでもいいよ』

8. すべき思考

『30点、なんてこった。テストでは良い点数を取るべきなのに…』

9. レッテル貼り

『0点…わたしは超ダメ人間だ!』

10. 個人化

『30点…テストはたしかに難易度が高かったがそんなものは予想できたこと。
こんなひどい点数を取ってしまったのは全て自分のせいだ』

対処法:結果ではなく過程を楽しむ

対処法としては、努力の過程や自分の独自性(強み)を意識し結果までの道程に価値を置くように意識を変えていきます。
結果ではなく道のりを重視する。目標に到達するまでの努力を成長として実感出来る事がバイアスから脱出する鍵になります。

・成長日記を付けてみる。
・前に進んでいる感覚を得るために小さな達成感を得られる挑戦や行動をしてみる。
・日課の分量を自分に出来る範囲で減らしてみる(今日は2時間絶対に勉強するではなく、5分でもいいからやってみる。)
・自分が今取り組んでいる作業から何を学び、成長し、レベルアップをもたらしてくれるのか書き出してみる。

これらのバイアスの怖さは、結果以外は無駄だと見てしまうことで、理想とする結果が得られなかった時に強い絶望を生むことにあります。全てが無駄に終わったから、と悲壮感と行き所のない自己否定の感情に囚われてしまいます。

だからこそ結果までの道中で得る事が出来た成長の喜びやスキルアップ、レベルアップの喜びを感じることで、例え結果が実らなかったとしても努力の過程の中に意味があるので無駄だと思わなくする必要があります。